2015年2月21日土曜日

あなたの心が喜ぶことをする ~これは人生のキーワードです~

Column 2015 No.21

私は生きていくことを楽しむ。それ以外は何の目的ももたない
~モンテーニュ~

講座でも講演でも私は「あなたの心が喜ぶことをやりましょう。それは人生のすべての答えです」と極論めいたことをよく伝えています。その投げかけに対して“家族や職場の人間関係が山ほどあるのに、楽しむ暇は無いし楽しんでいいのでしょうか”と返ってくることがあります。多くは楽しんでいないか、楽しむことに罪悪感を持っている人たちです。

 以前の自分がそうだったから、その方たちの気持ちはとてもよく理解できます。しかし何はともあれ、私自身が自分の不完全性を認識し受け入れながら、自分の心が喜ぶことを本気で選択して生きてみて、実は沢山のことを学び解ってきたことがあります。

 本当にやりたいことをやって人生を楽しんでいる人たちは、たいてい上機嫌で、余分な雑念がなくシンプルで、ストレスも極端に少なく、家族に起きわく問題も人間関係に起こる問題も、心を病的に悩ませることは決して無く、まっすぐに対処します。そして自分のできる範囲で(他者の領域は決して侵さず)効果的な解決へと真摯に向かいます。

 なぜなら生きることを楽しんでいる人たちは、精神的にもエネルギーがあり、ものの見方考え方に幅があり、人生に悲観的ではないので“何とかなる!”の精神で、ものごとに前向きに対処できるからです。しかも自分を楽しませることができる人だから、他者に対してもとても懐(ふところ)が深いのです。他者の痛みも我がことのように共感でき共有できます。

 先日夜、受講者のMさんから電話があり色々な報告があったあとMさんが言いました。「私はいま独学で栄養学(の或る分野)を学んでいるんです。次々と専門書を買って学んでは自分の体で試してみたりしながら、もう楽しくて楽しくてたまらないんです!」…と。 私は咄嗟に「それはあなたの天職かもね!」と言ってしまいました。本当にそう思ったのです。

 本当にやりたいことが見えてくると、Mさんのように驚くべき集中力を見せてきます。その人にとってそれは理由なく楽しくて、時間が経つのも分からないくらい没頭してしまう…。 全身全霊でそれに打ち込んで学ぶので、徐々に専門性を身に付けていきます。周りから見ると壮絶な努力に見えますが、本人は努力しているというよりも、ただ無心に心が喜ぶことに没頭しているだけなのです。そしてやがて多くは、それを仕事として指導的立場に立っていく。そして周りを大きく照らしていく人になる。そんなプロセスをとっていく人々を私は沢山見てきました。

わくわくの感動があるから私は山に登るのです
~三浦 雄一郎~

失敗なんかしていない。一万回うまくいかない方法を見つけ出しただけだ
~エジソン~

彼らの過酷な登山も、夜を徹して打ち込む研究も、わくわくと、目指す目標にただ一心不乱に向かっている姿なのですね。

 自分の人生に於ける本当の仕事(使命)を見つけるためには、やはり日々、どんなに小さなことであってもあなたの心が動くこと、心が喜ぶことを選択をして、瞬間瞬間を実感して生きていくことからではないでしょうか。そしてそれは、心の底辺にあるあなたの本当の「欲求」(本当にやりたいこと)に辿り着くために、必要で重要な入口なのです。
そしてさらに


  • 自分にとって生きるということはどういうことなのか
  • 何のために生きるのか
  • 本当はどう生きたいのか
  • 自分はどういう形で人類に貢献したいのか(実はこれはマズローが唱える段階説のとても高いレベルですが)……等々、魂レベルで自分に問いかけていく真剣さがいるのです。


 先日、友人と自然の風景や食べ歩きを思い切り楽しみました。一緒したその友人からメールが届きました。「人生を楽しみながら社会に貢献できたら人間として最高の人生よね!」と。
 人生を楽しんでいる人は、平和な明るい波動で周りの人々を照らします。その人の存在、それだけで素晴らしい貢献です!

 また何であれ、自分の好きな分野をわくわくと全うしている人々は、それを自分の使命として認識し、一隅を照らしながら結果的に人類に大きく貢献していくでしょう! 地球がそんな幸せな人々で溢れてきたら、不毛な争いなど瞬時に収束に向かっていくはずです。幸せな人から発せられる愛の波動が、兄弟姉妹としての人類すべての人々に及んでいくからです。いつかのコラムでも取り上げた奥平亜美衣氏のフレーズが思い起こされます。

自分が幸せになるしか世界を変える方法はない!


*次回のコラムは3月20日前後の予定です。

8 件のコメント:

  1. 楽しむこと・・・を教えていただいてから
    私の人生もいい方向に進みはじめました。

    最初は 楽しまなければ・・・でしたが
    自分が楽しむと問題解決のアイディアがふっと浮かんだり、
    自然に解決したり、気にならなくなったり・・・という実感があります。

    「幸せになれば世界が変えられる。そして
    人生を楽しみながら社会に貢献する。」
    親業スキルを訓練することでこれが理解できるようになりました。

    もう少しで自分の使命が見つかりそうな予感がします・・・。
    小さなことから表現したいことは表現し、自分しかわからない
    「やったぁ!(((o(*゚▽゚*)o)))」を続けて行こうと思いました。

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    1. MOONさま

      返信が遅れました。いつもコラムを読んでんで下さって感謝です。

      Moonさん、楽しむことを心がけて下さっているんですね!
      おっしゃる通りです。楽しんでいる人はとても思考が柔らかく幅があるので、問題解決が見えてきたり そう!問題そのものが気にならなくなったり、不思議体験ですよね…。

      仰るように「幸せになれば世界が変えられる!そして人生を楽しみながら社会に貢献する」 そう!これが人類の1人でも多くの人々に理解できたら、真の平和がくる日は、まさに近いことでしょう!

      Moonさん 取り敢えず 解ってきた私たちから 心が喜ぶ選択をして 日々を実感して生きていきましょうね! 私たちから発せられる喜びと愛の波動は 必ずや周りを照らし、地球を変えていけることを信じて!

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  2. 親業に出会って、「自分自身が心が喜ぶことをする」と知り、
    ”自分だけよいのか?”など、罪悪感でできなかった、やりたいこと
    を果敢にやってきました。

    ただ、「お金がなくてやりたいことができない」など、したいことは
    あるのにできないと愚痴っていた自分もいます。

    でも、引き寄せの教科書や、その他の本を読んだり、
    下村先生の講座を何度か受けたりするうちに、
    「今ある幸せを見つける」ということが、とても大事だと
    気づきました。

    今の生活の中にあるありがたいこと、うれしかったことなどを
    感じ始めると、本当に自分自身の中の気持ちが満たされ、
    時には雲の間から見える青空にさえ、ありがたく、感動することさえあります。

    そうしているうちに、自分の周りにいる人たちが、いつも笑顔で
    いるんです。これが、まさに”自分から世界を変える”なんだな~と感じてます。

    今では、子どもに「心喜んでる?」「自分の心の喜ぶことをするんだよ」
    が口癖のようになってます。
    あまりしつこくならないように気をつけないといけませんが・・・(笑)

    もちろん、今の生活の中だけでなく、自分のいつかやりたいこと
    もたくさんあります。
    将来の夢は持ちつつ、今の生活を存分に楽しんで感じきることが、
    将来の夢をかなえることにつながると信じて、その時を生き、
    感じ、楽しんでいきたいと思っています。

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    1. アムールさま

      いつもコラムを読んでくださって感謝です。

      仰るように 心が喜ぶことをするにはお金がないと出来ないとか、自分だけが幸せに生きていいのか…とか 幾らかの葛藤をお互いに経験しましたよね。

      確かに お金をかけての幸せも勿論あると思うけれど 日々の瞬間瞬間の中に、心が動くこと 気持ちが納得すること 心がふわっと喜ぶことを選択していくことで、仰っている「今ある幸せ」が手にできる!これが何よりも大きいですよね!

      アムールさんの「今の生活の中にある、ありがたいこと 嬉しかったことなどを感じ始めると 自分の気持ちが満たされ 、時には雲の間から見える青空さえありがたく感動することがあります…」の一文! とても心打たれましたよ。

      仰るようにこうして一人の喜びと感謝が周りを照らし やがてその波動が世界人類を変えていくんですね。一人の変化は大きいんですよね!

      「心 喜んでる?」お子達にも伝えてくださっているんですねえ! わくわくしてきますよ!

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  3. 毎回読ませていただいています。が、コメントとなると躊躇します。
    というのは、心に響いた事を書きたいと思っているからでしょう。
    それと、日常生活の中で、心の中を覗いて思考するというのはなんかしんどいなと思うのです。後回しにしてしまうことが、なんと多いことか。
    感性が鈍くなっているのかなあ?と思ったりします。
    しかし、やらなければならないことは、やりたいことに考え直して(無理なら、しない)やってはいるので、さほど「ねばならない」で動いてはいませんが。

    やらなければならないことは、「今やりたい?やりたくない?」と心に聞き、「やろうかな?」と思えばやる。しかし、「やりたくない!」と思えば、やらないんです。また、やりたくなったらすることにします。何とかなるものです。

    と言うことで、心が喜ぶことをするというのは、こういうことも言うのでしょうか?

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    1. Kiyokoさま

      心が喜ぶことをする…kiyokoさんが仰っているとおり特別なことではなく、これやりたい?やりたくない?と自分に聞いてみると必ずどちらかの答えがきますよね。無意識ですが心が喜ぶ方がやってくるはずです!エネルギーをロスしない生き方なので "すべきこと"でも 予想したよりも結構面白くこなせたりしませんか。

      Kiyokoさんの一文に「…日常生活のなかで心の中を覗いて思考するというのは、なんかしんどいなと思うのです…」とありましたが、"思考する" と "感じる"は、はっきりした違いがあると思うのです。思考するは頭のレベル、感じるはハートレベルです。

      楽しむことの選択は "感じる" レベルです。難しく考えることを辞めて シンプルに心が動くことを正直にやっていく…。kiyokoさんが後半に書かれているような生き方です! kiyokoさんはどちらかというとハートレベルの方なので思考することは苦手なのです。それでいいのです! ご自分の感度を大切にこれからも生きてくださいね。

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  4. 昨年、人間関係講座を再受講させていただいて もう一度自分の欲求を見直した結果
    どんどんと私の好きな分野でわくわく出来ることがやって来ました!

    自分がどう生きたいのか、
    何のために生まれて、
    何のために生きるのか、

    これ!という答えがでなくても、今ここに生きること、感じること、本当にエゴや見栄なしでワクワク出来ることが自分の欲求だと思います。

    ※ちなみに、マズローは晩年、5段階の欲求階層の上に、さらにもう一つの段階があると発表しました。それは「自己超越」という段階。
    「目的の遂行・達成『だけ』を純粋に求める」という領域で、見返りも求めずエゴもなく、自我を忘れてただ目的のみに没頭するという領域のようです。

    これは 恐れず、比べず、取引のない愛が成就した形、無償の愛ではないかと ふと思いました。

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    1. あきこさま

      コメントに気付かず返信が遅くなりました。

      ほんと!今ここを感じながら生き、エゴや見栄を超えて、自分の心が本当に喜ぶこと、これこそが自分の本当の欲求ですよね。あきこさん 明確になってきたようですね!

      さて、マズローの欲求段説に触れて下さっていましたね。
      マズローは第5段階目の「自己実現の欲求」が充足されたら"高次の自己に統合"し、いわゆる覚醒(自己超越)の領域に達するのだと言っています。正直に自分の欲求を満たしていけば、一人残らずそこに行けるのだと!

      そこを見据えてマズローは「欲求の5段階説」を系統化したのですね。この上に6段階目があるのではなく、その人の中で完成した無条件の愛の形を抱く自己超越者の存在が現れる…ということですね。ちなみに自己超越者の特徴は「 ただ在ること」(Being) の世界を知るもの…とマズローは説明しています。

      あきこさん何だかわくわくしませんか!やがてみんなそこに行くのだと思うと! 自分の欲求を明確にして、これからも正直に満たしていくことをやっていきましょうね! あきこさんの言われる自分の内面にフォーカスすることから外れないで…。

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