2023年5月20日土曜日

フクロウが教えてくれた幸せへの道しるべ

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フクロウが教えてくれた幸せへの道しるべ
「サラとソロモン」の物語より
Column 2023 No.120

 「サラとソロモン」(エスター&ジェリー・ヒックス共著)の物語は、日本に「引き寄せの法則」ブームが起こる数年前に翻訳された児童書で、“引き寄せの法則”の元祖と謳われ、本書ではこの“引き寄せの法則”を「共鳴引力の法則」と意訳しています。

 主人公の少女サラが、雑木林に住むソロモンという名の、言葉を話す不思議なフクロウと知り合いになったことから物語は始まります。サラはそのソロモンから沢山の真理を学びます。いわゆる「引き寄せの法則」の精神(からくり)を、ソロモンはサラに解かり易く説いて見せます。今回はサラの疑問に対するソロモンのその明快な答えを幾らか挙げながら、私の感じたことを書いていきたいと思います。(ソロモンのメッセージは一部省略して書いています)次はその2人の会話です。

サラ「私もソロモンみたいに空を飛べたらいいな」
ソロモン「サラ、なぜ空を飛びたいの?」
サラ「いつも地面の上を歩かなきゃあいけないなんて面白くないよ…地面の上にあるものだけしか見えなくてつまらない」

ソロモン「サラ、君は僕の質問にちゃんと答えていない…君はなぜ空を飛びたいかを話したのではない。君がぼくに話したのは空を飛べないことを君が嫌だと思う理由は何なのかということだ」
サラ「どこがちがうの?」
ソロモン「大きな違いだ。もう一度答え直してごらん・・・君が望んでいることについて話してほしいんだよ」
サラ「私は空を飛びたいの!」
ソロモン「そうだサラ、その調子だ。なぜ君が空を飛びたいか話してごらん。それはどんな感じがする?…空を飛ぶことはどんな感じがする?地面の上にいることがどんな感じとか空を飛べないことがどういうことかについて話すのではなくて、空を飛ぶことがどんな感じがするかを話してほしいんだ」

 サラはソロモンが言おうとしていることがやっと飲みこめて、目を閉じて話しはじめました。

サラ「空を飛ぶことはとても自由な感じがする。浮かんでいるような感じだけど、もっと速い」
ソロモン「空を飛んでたら何が見えるか話してごらん」
サラ「町全体が下の方に見える。大通りと車が走っているのと、人が歩いているのが見える…」
ソロモン「サラ、空を飛ぶことはどんな感じがする?どんな感じがするかを言ってごらん」

 サラは目を閉じたまま暫く黙って街のはるか上空を飛んでいるつもりになってみました。

サラ「すごく楽しい!空を飛ぶのはすごく楽しいと思う。風のように早く飛べるし、凄く自由な感じがする。すごくいい気分!」

 物語では、ここで実際にサラは空を飛ぶことができたのです。

 ここからは私の気づきです。サラの初めの言葉「空を飛べたらいいな」は単なる願いです。一方「私は空を飛びたい!」は意志であり欲求です。この違いをソロモンはサラに理解させようとしています。単なる願いのレベルでは引き寄せは起こらないのです。

 ソロモンは“引き寄せの条件”としてサラにまず「欲しいものは何かを知ること」の大切さを教えています。次にそれが手に入ったらどんな気持ちになるか。更にあたかもそれが手に入ったかの如く感じきり、イメージがはっきりするまで自分に語り続ける…ここではじめて欲しいものが手に入る(引き寄せられる)のだよと教えているのです。これらのステップがいわゆる「共鳴引力の法則」(引き寄せの法則)の肝心なポイントです。

 ソロモンは更に語ります。「出逢った不快な状況でのとっさの反応は当たり前。しかしそのあとにいつまでもそれに関して思いを巡らせたり、それについて延々と不愉快な気持ちを周りに話し続けたりしている間は、その波動の中に自分を閉じ込めていることになる」…と。

 宇宙は同じ波動のものを引き寄せ合うのが法則だとすると、不愉快な波動の中にいつまでも自分を閉じ込めていたら、その結果は、やはり居心地の悪い不快な状況を周りから引き寄せてしまうことになるのですね。正しい正しくないという観点からではなく、自分の感情を心地いいものに整えていけば、自然にいいものを引き寄せ、自分の人生を好転させていくことができるわけです。

世の中には福も禍もない。ただ考え方でどうにでもなるんだ
ウイリアム・シェクスピア

 続いてソロモンは言います。「健康を引き寄せたければ君の波動が健康の波動と同じにならなければならない。もしも君が病気の人に注意を向けるならば同時には健康を引き寄せることはできない…だから彼らを見るとき病気の人としてみることを辞め、健康を回復しつつある人としてみるんだ。それよりももっといいのは彼らを健康な人として見ることだ」と。

 自分がいま何に目を向けているのか…は、幸せをつかむための重要なポイントなのですね。私たちが罪悪感でいっぱいになったり、恐怖心に満ちていたり、人を羨ましがってばかりのときには、その瞬間においては私達の波動は、自分の望んでいないその波長とひとつになっているので、やはりそれらのほしくない状況を引き寄せてしまう…ということなのだと思います。ソロモンも言っているように、自分が今感じている不快な感情に気付いたら、望む波長にベクトルを向け直す。つまり自分の心が喜びを感じる方に注意を向け直していくことが大切なのですね。

 日常の出来ごとに対して自分の捉え方を変えること。
 それが私が本書を通じて教わったことであり、
 皆さんにお伝えしたいメッセージです

「サラとソロモン」が心に残る一冊という浅見帆帆子氏(エッセイスト)の言葉です。

*次回のコラムは2023年6月20日前後の予定です。

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