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Column 2026 No.155
このテーマのフレーズは古(いにしえ)からよく知られている言葉です。このことについてうまく表現している有名な至言があります。
考え(思考)が変われば言葉が変わる。
言葉が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる
作者不詳
この至言によると、態度を変える前に“思考があり、思考が言葉になり、言葉が行動を変える”というプロセスがあるようですが、今回のテーマに沿って“行動、つまり態度を変えれば人生は変わっていく”…辺りをポイントとして考えを進めてみたいと思います。
こんな経験があります。仕事上、苦手な人に合わないといけない事情がありました。それまでの私ですと、会う前から緊張して心の壁を作っていたと思います。しかしある時、苦手だからこそ根性を据えて、思い切り上等な笑顔で合ってみようと、心に決めてお会いしたことがありました。すると相手の方がいつもの不愛想な面持ちではなく、驚くほど心地いい態度だったのです。その結果、仕事の打ち合わせもうまく進み、その上、その人に対する苦手意識も軽減していった…といったような体験がありました。
自分の態度を変えればこういった明確な変化が現れてくることがあるんだ…といった強烈な驚きでした。それ以後私は相手に望むことを相手よりも先に、自分の方から行動を起こしていこうと思うようになったのです。人間関係の中で私が他者と接する時、大切にしている三つの観点があります。
1 立場によって態度を変えず、誰に対しても尊厳をもって接する
2 相手の話を共感をもって本気で聴く
3 その人の肯定面を言葉にする
私は講座のひとつ「人間関係講座」を指導していますが、いかに多くの人が人間関係に苦しんでいるかをしみじみと感じています。職場での人間関係、友人との関係、夫・舅・姑との関係、思春期に入った子どもとの関係…等々。その背景にはコミュニケーションの問題が指摘されますので、講座では人間関係に有効なコミュニケーションの方法を詳しく指導します。実は有効なコミュニケーションの背景には、先ほど挙げた「三つの観点」が必ず含まれています。
例えば苦手な人に逢っても、ひとりの人間としての尊厳の気持ちを思い出します。話していらっしゃることを、生聞き半聞きではなく、共感をしながら本気で傾聴していきます。その結果、その人の素敵な側面、魅力的な側面が垣間見えてきます。それをキャッチしたら、心からの肯定表現をしていくのです。こういった観点に立つということは、相手の視座に立つことでもあり、相手の視座に立てるということはやはり“自分自身を理解する”ことから出発するしかありません。
心理学用語に「自己認知」と言う言葉があります。自己認知とは自分の価値観、性格,長所、短所、感情…などを客観的に把握して自分自身を理解していく力のことです。自己認知には二つの視点があり、「内面的自己認知」つまり自分の内面にある感情、思考、行動パターン等を深く理解する力を言い、一方で「外面的自己認知」とは他者からどう見られているか、自分の言動が周囲にどのような影響を与えているかなどを把握する力を言います。双方の側面から自分自身を理解していくと、自分自身のことが多角的に深く理解できます。
このように自分に対する気付きを深めていくことで、人間関係に於ける自分の傾向が掴めるようになってきます。自分の傾向が掴めるようになってくると、他者の傾向が掴めたり、その人の表現の背景にある感情や思考も読み取れるようになってきます。その結果、相手とどう接したらいいかが見えてくるので、人間関係が楽にスムーズになっていきます。すべて自己理解からの出発です。
テーマに話題を戻したいと思います。ちょっとした態度を変えるだけで気分が180度変わったといった経験はありませんか。実は、私の起床時すぐの気分は「ああ何だかつらいな、面白くないな…」と、結構テンションが低い…と感じることが多かったのです。しかしある朝、今の気分はどうであれ、起きるときの態度を変えてみたらどうなるかなと思ってみました。初めは嘘っぽいなと自分に照れながらも、思い切りの笑顔で「今日はきっといい一日になる!有難うございます!」と、幸運を先取りしたアファメーションで、自分を鼓舞してみることを毎朝ちょっぴり頑張って行ってみたのです。
「ああ~しあわせ!」って何度も口にするのです。
状況に関係なく幸せな気持ちで暮らすのです。
先に気持ちを幸せにしてしまうんです。(中略)段々幸せ上手になりますよ
武田 双雲
武田氏の言う通り、私は「しあわせ~」とまではいかないまでも、少しずつ心が元気で機嫌よく起きることが出来る自分になってきたのです。言葉や態度を変えてみることの影響は、思いのほか大きいと、実感しているところです。
多くの人々が、“そう簡単に人生って変わりっこないものだ”…と決めつけていないでしょうか。確かに私もその一人でした。しかし、変わらないのではなく変えていくような行動・態度を取っていなかっただけだ、ということが理解出来始めたのです。人生を変えるのは決して難しいことではなく、まず、「人生は変わるもの」といった意識を持ち直し、変わったがごとくに行動して、小さな一歩を踏み出していく(コラムNo.154)。つまり照れを超えて、なりたい自分になったつもりで言葉・態度をちょっと変えてみるのです。
態度を変えれば習慣が変わり、習慣が変われば人格が変わり、人格が変われば人生が変わるのです。すべて小さな一歩からです。
幸せになるには、幸せな言葉を発し、幸せな態度をとることです
武田 双雲
*次回のコラムは2026年8月20日前後の予定です。