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Column 2020 No.91
「自分自身を受容する」ひとことで言えば簡単ですが、世界にたった一人しかいない存在の自分であるのに、自身を愛すること・許すことは、多くの人にとって意外に難しいことなのです。例えば“子どもをどうしても愛することができないのです”…という母親の背景には、その人の“自己受容能力”の低さが関係していることがあります。
近年の研究結果でも“自己受容と他者受容”との間には密接な関係がある…ということが示されており、自分を愛する力量でしか相手を愛することはできないということを表してしています。つまり“あなたが自分を好きだと思ったら、あなたの子どもを受容できて好きになるのも簡単です”というわけです。
近年ではこの理論の意味・重要性を理解し、認識している人々やお母さん方は多くなりました。しかし、自分自身を受容するためにはそれではどうしたらいいのだろう…辺りで解決策を探り、苦悩している方々は意外に多いように思います。
多くの識者・賢者もそれに答えようとしています。
出来ない自分を責めている限り永遠に幸せにはならないのです。
今の自分を認める勇気をもつものだけが本当に強い人間になれるのです
アルフレッド・アドラー
誰の中にも “好ましくない自分”という意識があり、無意識を含めてそれを責めてしまったりしています。他者に褒められたり認められても、自分自身が自分を認めなかったら、本物の自己受容には至りません。褒められたときには嬉しくて“私って素敵よね”と瞬間には思えても、すぐに元通りの自信のない自分に戻ってしまいます。
そこでアドラーは “今の自分にいくら不満や至らない点があっても、それを決して責めないで、誰に褒められなくても認められなくても、ありのままの自分で生きていいんだ…という勇気をもってください。それが本当の強さへの出発ですよ”…と彼は伝えているのです
自分の弱さを許容せよ。
弱さを他者にさらけ出すことを恐れるな。
他者の弱さにも寛容であれ
茂木 健一郎
まさにその通りで“自分の弱さをさらけ出せる”ことは、そもそも強さの表徴でもあり、また真に楽に生きれる真髄だとも思います。ただ、自己受容度を今から上げていきたい…という人にとっては、それはなかなか難しいことでしょう。自分の弱さを認識し許容することだけでも精いっぱいですから、ましてや他者にさらけ出すことには強い抵抗を感じるかもしれません。先ずはさらけ出せない自分をどうぞ許してあげてください。
揺るがない安全基地を自分自身のなかに
メーテルリンクの「青い鳥」の童話に登場するチルチルとミチルは、“幸福の青い鳥”を捜して森の中に入りますが、ついに見つけることはできませんでした。がっかりして家路に尽きましたが、何と我が家で飼っていたキジバトが美しい青色の羽毛を持っていたことに気づいたのです。“幸せは遠くにあるのではなく、身近にたくさん潜んでいる”…ということを示唆している童話ですね(コラムNo23)
しかし私たちに、その幸せを感じ取れる意識(ハート)が無かったら、どんなに幸せが身近にあっても気づかないでしょう。幸福の青い鳥は私たちの周りにいるのではなく、実は一人ひとりの“心の中”にしかいないのです。揺るがない安全基地は自分の心の中にしかないのです。
たとえあなたが何をしていようとも、
それをしている自分を丸ごと愛してあげましょう
タデウス・ゴラス
自分を無条件に愛する…これは人生の最終課題だと思います。しかもこの「自己受容能力」を身に付けるのに、まさに王道はありません。一人ひとりが自分の心の声や直感に従って、自分の気持ちにしっくりくるものを取りながら、揺るがない安全基地があなたのハートにできるまで、本気で自分を愛してあげてください。
そこに至る為のアイディアを幾つかご紹介します。
アファメーションと言われますが、「私を愛します」「私を許します」「私はできる!」「大丈夫。大丈夫。何とかなる!」…のように、自分にあげたいメッセージを常に口に出したり心の中で繰りかえしていると、潜在意識に刷り込まれていって、不思議ですが少しずつその気になってくるものです。
書籍「嫌われる覚悟」の著者 川島達史氏は夜寝る前に「自己肯定タイム」を作ることを勧めています。布団に横たわりながら
今日成長できた点
頑張れた点
嬉しかったこと
楽しかったできごと
毎日これらを一つひとつ確認して眠りにつく。“自己受容度が進みますよ”…と言っています。
最後に私のお勧めのひとつです
毎日ひとつでもいいから あなたの心が喜ぶことをやる(コラムNo21)
これは「自己受容能力」を育てるのにとても力があります。気づいたら、自分が大好きになっていて、やがて周りの人々をとても愛しく感じている自分に、出逢えるでしょう。