2020年12月20日日曜日

揺るがない安全基地を自分自身のなかに ~自分自身をさらに受容しましょう~

★2021年の講座予定を公開しました★    2021年 講座開講スケジュール

Column 2020 No.91

 「自分自身を受容する」ひとことで言えば簡単ですが、世界にたった一人しかいない存在の自分であるのに、自身を愛すること・許すことは、多くの人にとって意外に難しいことなのです。例えば“子どもをどうしても愛することができないのです”…という母親の背景には、その人の“自己受容能力”の低さが関係していることがあります。

 近年の研究結果でも“自己受容と他者受容”との間には密接な関係がある…ということが示されており、自分を愛する力量でしか相手を愛することはできないということを表してしています。つまり“あなたが自分を好きだと思ったら、あなたの子どもを受容できて好きになるのも簡単です”というわけです。

 近年ではこの理論の意味・重要性を理解し、認識している人々やお母さん方は多くなりました。しかし、自分自身を受容するためにはそれではどうしたらいいのだろう…辺りで解決策を探り、苦悩している方々は意外に多いように思います。

 多くの識者・賢者もそれに答えようとしています。

出来ない自分を責めている限り永遠に幸せにはならないのです。
今の自分を認める勇気をもつものだけが本当に強い人間になれるのです
アルフレッド・アドラー

 誰の中にも “好ましくない自分”という意識があり、無意識を含めてそれを責めてしまったりしています。他者に褒められたり認められても、自分自身が自分を認めなかったら、本物の自己受容には至りません。褒められたときには嬉しくて“私って素敵よね”と瞬間には思えても、すぐに元通りの自信のない自分に戻ってしまいます。

 そこでアドラーは “今の自分にいくら不満や至らない点があっても、それを決して責めないで、誰に褒められなくても認められなくても、ありのままの自分で生きていいんだ…という勇気をもってください。それが本当の強さへの出発ですよ”…と彼は伝えているのです

自分の弱さを許容せよ。
弱さを他者にさらけ出すことを恐れるな。
他者の弱さにも寛容であれ
茂木 健一郎

 まさにその通りで“自分の弱さをさらけ出せる”ことは、そもそも強さの表徴でもあり、また真に楽に生きれる真髄だとも思います。ただ、自己受容度を今から上げていきたい…という人にとっては、それはなかなか難しいことでしょう。自分の弱さを認識し許容することだけでも精いっぱいですから、ましてや他者にさらけ出すことには強い抵抗を感じるかもしれません。先ずはさらけ出せない自分をどうぞ許してあげてください。

揺るがない安全基地を自分自身のなかに

 メーテルリンクの「青い鳥」の童話に登場するチルチルとミチルは、“幸福の青い鳥”を捜して森の中に入りますが、ついに見つけることはできませんでした。がっかりして家路に尽きましたが、何と我が家で飼っていたキジバトが美しい青色の羽毛を持っていたことに気づいたのです。“幸せは遠くにあるのではなく、身近にたくさん潜んでいる”…ということを示唆している童話ですね(コラムNo23

 しかし私たちに、その幸せを感じ取れる意識(ハート)が無かったら、どんなに幸せが身近にあっても気づかないでしょう。幸福の青い鳥は私たちの周りにいるのではなく、実は一人ひとりの“心の中”にしかいないのです。揺るがない安全基地は自分の心の中にしかないのです。

たとえあなたが何をしていようとも、
それをしている自分を丸ごと愛してあげましょう
タデウス・ゴラス

 自分を無条件に愛する…これは人生の最終課題だと思います。しかもこの「自己受容能力」を身に付けるのに、まさに王道はありません。一人ひとりが自分の心の声や直感に従って、自分の気持ちにしっくりくるものを取りながら、揺るがない安全基地があなたのハートにできるまで、本気で自分を愛してあげてください。
そこに至る為のアイディアを幾つかご紹介します。

 アファメーションと言われますが、「私を愛します」「私を許します」「私はできる!」「大丈夫。大丈夫。何とかなる!」…のように、自分にあげたいメッセージを常に口に出したり心の中で繰りかえしていると、潜在意識に刷り込まれていって、不思議ですが少しずつその気になってくるものです。

 書籍「嫌われる覚悟」の著者 川島達史氏は夜寝る前に「自己肯定タイム」を作ることを勧めています。布団に横たわりながら
  今日成長できた点
  頑張れた点
  嬉しかったこと
  楽しかったできごと

 毎日これらを一つひとつ確認して眠りにつく。“自己受容度が進みますよ”…と言っています。

 最後に私のお勧めのひとつです
 毎日ひとつでもいいから あなたの心が喜ぶことをやるコラムNo21

 これは「自己受容能力」を育てるのにとても力があります。気づいたら、自分が大好きになっていて、やがて周りの人々をとても愛しく感じている自分に、出逢えるでしょう。

*次回のコラムは2021年1月20日前後の予定です。

★2021年の講座予定を公開しました★    2021年 講座開講スケジュール

4 件のコメント:

  1. 自分を無条件に愛することは人生の最終課題でありそれを身に付けるのに王道はないのですね。子育てを終え自分の時間がたくさんある今日、最終課題へも取り組む意欲と時間は十分あります!色々試してみたいです。
    先生のお勧めのひとつ自分の心が喜ぶことをやる時、ワクワクする感覚を実感しています。

    あ、前回のコラムは自分にしかわからないコメントでしたね、ごめんなさい。
    「ドンマイ自分!」って自分に言いました。

    返信削除
    返信
    1. MOONさん


      自己受容能力を身につけるのには まさに “王道なし!” 厳しいですよね。だからこそ、そこに自分軸とか人間性が発揮されていくところなのでしょうね。その最終課題である「自己受容」をご自分のものにする為に MOONさんは “よし!取り組んでいくぞ!” という意欲を持って下さっていますね!その意気込みが伝わってきてワクワクしました。

      今回のコラムで 自己受容能力を身につけるためのアイディアをいくつかご紹介しましたが MOONさんは ”色々試してみたい”…と。そうそう!”心が喜ぶことをやってみる” ことは MOONさんは以前からやって下さっていますよね。心を喜ばせながら「自己受容」に向かえるなんて嬉しい限りですよね!

      お互いに、人生を思い切り楽しみながら、自分をさらに好きになり、揺るがない安全基地を自分自身の中に築いていきたいものですね。ますます人生が楽しめますように!

      いつも有難うございます!

      削除
  2. やっとグーグルアカウントを取得しましたので、コメントに参加します!

    順調なときに自己受容できても、うまくいかないときに自己受容できない自分がいました。

    今、仕事に復帰するためのトレーニングに参加しています。準備したことがうまくいったところもあるし、そうでなかったところもあって、課題が見つかりました。
    いつもだったら、うまくいかなかったことだけでもつらいのに、自分までが追いうちをかけてしまうのですが「自分なりにがんばったんだからOKだよ。」「課題が見つかってよかったよ。」という心持ちでいられました。

    お休みの今日は、ケーキやワッフルを焼いたり、カキフライを揚げたりして料理を楽しみました。楽しいことは、工夫してやってみること自体が楽しくて、まったく努力していないのにどんどんできるようになるものですね。心が喜ぶことをしていると一番大切な自分自身に優しくできるんだなぁと感じています。わたしは作るのが大好きだったんだなぁと最近わかって、「生活を科学する」みたいな仕事の方が向いていたかもと思うようになりました。でも、元気になるのを待ってもらえているのは今の仕事だからなので、春に向けて少しずつ心や身体、物品などの準備をしたいと思います。下村先生、見守っていてくださいね!

    返信削除
    返信
    1. もふピヨAkiさま


      返信が遅くなりました。

      コメント欄に加わって下さって有難うございます!

      お仕事に復帰されるためのトレーニングでは、思うように行ったりいかなかったりしたけれど、感じることは沢山あって、思うようにいかなかったら、これまでのご自分は、そんな自分を責めたり自信をなくしたりしていたけれど、今の、もふピヨさんは「自分なりに頑張れたからOK! それに課題が見つかったじゃない!」と、自分に言ってあげられるんですね!自分にとても優しくなられましたね!

      もふピヨさんは、物づくりやお菓子づくりが、とってもお好きだしお上手ですよね!いつも目を見張ります。心が喜ぶことなんですね! これら自分のお好きな事を通して、お仕事の選択の幅もずっと広がってきますよね。限界を設けないで、本当にもふピヨさんの心が喜ぶお仕事をやって下さいね!   はい!いつも見守り祈っていますよ!

      削除

コメントをどうぞ☆