2022年8月20日土曜日

私はいつも“それはたいした問題ではない”という哲学をもって生きてきた

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私はいつも“それはたいした問題ではない”
という哲学をもって生きてきた
アンディ・ウォーホル
Column 2022 No.111

 アンディ・ウォーホル(故)は米国の画家・版画家・芸術家でポップアートの旗手。マリリン・モンローを描いたポップアートはあまりにも有名です。またロックバンドのプロデユースや映画製作などにもかかわっていたマルチ・アーテイストでもありました。

 彼のこの冒頭のフレーズはどこで見つけたのか記憶にはありませんが、ノートに走り書きをしていて、何かに直面したとき、ふとこのフレーズを見返して、私は何度勇気づけられてきたことでしょうか。私の完全癖傾向の為に、何か問題が起ると、それが結構高い壁に思えて“解決できるのだろうか。無理ではないか。でも何としてでも解決しなくては…”と意気込んで大仰に考えてしまう“思い癖”(おもいぐせ)が曾て(かつて)はあったのです。

 いつのころからか、そんな場面に遭遇したときに、ウォーホルの「それはたいした問題ではない」というフレーズが私の思考の中に思い浮かんで来るようになりました。すると私の中のその完全癖思考が少しずつ変容していったのです。その結果、ネガティブな高い壁は崩れ、不思議に何とか解決に向かう…という体験もしてきました。ものごとをあまり深刻に捉えないで、“私に起った問題が私に解決できない筈はない”と少しずつ思えるようになったのです。つまり問題に対して少し楽観視できるようになったというわけです。

楽観的であるということは、顔を常に太陽に向け、
足を常に前に踏み出すことである
ネルソン・マンデラ

 悲観的な性格の人が楽観的に物ごとを見るようになっていくことは、もしかすると、とても難しいことかもしれません。でもこれも練習・訓練によっては可能性に満ち満ちていると、私は思っています。これまで何度か取り上げてきた例えでお話してみます。「泥水でいっぱいのコップがあります。しかしそこに清水を注ぎ続ければ、そのコップの水はやがて必ずきれいな清水に変わります」

 私たちが人生を悲観的に考えてしまう“思い癖”があったとしても、コップに入ったままにして、変えようとしなくていい。ただ、問題に遭遇するたびにウォーホルが言っているように、“大丈夫!たいしたことではない!” “大丈夫!何とかなる!”と、その都度、新しい楽観的な思考をそのコップに注ぎ続けていけば、いつの間にか楽観的に考えられる新しい清水(思考)になっていくのです。実は思考も訓練のたまものなのです。

 私は講演などで、ワイングラスの絵を描いて、人それぞれの人生の見方を説明することがあります。“グラスに半分のワインが入っています” そのグラスを見てAさんは「ワインがグラスに半分入っている」と、事実を見ています。Bさんは「ワインがグラスに半分しか入っていない」と足りない側面を見ています。Cさんは「ワインがグラスに半分も入っている」と満たされている側面を見ています。

 悲観的な人は往々にして足りない側面に注目して、益々不安感情を引き寄せていきます。楽観的な人は満たされている側面に注目して、“なんて私は幸せ”と益々歓びや幸福な人生を引き寄せていきます。私たちは自分が“願っているもの”を引き寄せているのではなく、実は、自分が無意識に放っているバイブレーションレベルのものを、引き寄せてしまうのです。

どんな苦難に直面しても常に人生を楽しみ、おのれの運を信じ、
楽観的にものごとを見る。そこから拓ける道がある。
高橋 是清

 このように多くの先達は、人生を楽観視することの重要性を説いています。望む世界を手に入れたいと思うなら、自らが発するバイブレーションを変えるか、上げるしかないのです。実は思考を変えることでバイブレーションは変化していきます(コラムNo110)。その結果、冒頭のウォーホルのフレーズのように、何か問題にぶつかった時「それはたいした問題ではない」と即座に感じ取れる楽観的な感性が育っていくのだと思います。

悲観的になって自分は成功できないなどと思っていたら進歩は望めません。
他人にはかなわないという考えこそが失敗への第一歩です
ダライ・ラマ

 自分に足りない部分に気をもみ、他人と比べて劣等感を抱き、このままの私では駄目だ!もっと頑張らなくては!と自分にバッシングをする。…なんとしんどい生き方でしょうか。逆に、どんなときにも決して他人と比べず、ウォーホルのフレーズのように“それはたいした問題ではない” “自分は大丈夫!何とかできる!”と人生に楽観視ができたら、どんなに生きやすく楽しい人生になることでしょう。二つのフレーズをご紹介して今回のコラムを閉じたいと思います。

50過ぎたら「ま、いいか」「それがどうした」「人それぞれ」で行こう
広兼 憲史

楽観的であれ。過去を悔やむのではなく、未来を不安視するのでもなく、
今現在の「ここ」だけを見るのだ
アルフレッド・アドラー

*次回のコラムは2022年9月20日前後の予定です。

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4 件のコメント:

  1. もう10年以上も前、職場で関わっていた男の子が不安そうにして一歩を踏み出せないでいた時、私は「大丈夫。世の中は自分が思ってるほど怖いことは起こらんようになっとるんよ」と伝えたことがあります。その男の子は私の言葉を聞いて勇気を出して踏み出しました。
    その後「思っとったほど怖いことは起こらんかった」と私に教えてくれました。
    コラムを読んでその時の男の子が私でその時の私がアンディ・ウォーホルさんだなぁと思いました。

    自分が経験してないことは不安に思ってしまうけどこれまでのことを思うと何とかなって来た、何とかして来たように思います。

    3人の子どもの子育てに必死になっていた親業を習う前の私は玄関の電球が切れただけでも悲しくなるような人でした。


    人って変わろうと思えば変われるんですよね。
    変わりたいと思えば思考に変化が起きて楽観視が出来るようになりバイブレーションが変容して自分の望む世界を引き寄せるんですね。
    自分の望む世界に居る私を想像しながら今を生きようと思いました。有り難うございました。

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    1. MOONさま

      そうでしたか。不安そうにしていらした職場の人に、MOONさんが「大丈夫。世の中は自分が思ってるほど怖いことは起こらんようになっとるんよ…」と言って差し上げたらその人は一歩踏み出せたんですね! その時のMOONさんは、まさにアンディ・ウォーホルさんでしたね。心打たれました。

      そうでしたか…。MOONさんは ”玄関の電球が切れただけ” でも悲しくなるような人だった…。ごめんなさい。不謹慎にも笑ってしまいましたよ。ほんと!それを思うとMOONさんは自分軸も強くなられ、自立されましたよね! 感動です。

      思考の訓練をしていけば、楽観的にもなれ、バイブレーションも上がって、波動に見合った望む世界を引き寄せることができるんですよね。そう!お互いにバイブレーションをあげながら、望む世界をイメージして生きていきましょうね。有難うございました。

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  2. 今回のこのフレーズ とてもパワーいただきました。

    目の前の起こった来る数々の出来事を、低いハードルとして受け止めていけば、どんどん自分が望む方に進んで行ける、そんなイメージをできました。

    辛い 悲しい うまく行かない問題を心に受け止めて 感じ そしてどうしたら幸せになれるの?どうしたいの?と自分に聞いていけば、 私はなんとかなるという思考がわきあがってくるような気がしています。

    時には 諦める 辞める そんな選択支もありですよね。

    3人の親になり子供の問題もすべて、自分が解決せねば、と頑張っていたり、辞める、諦めるのは良くないことだという思考が、私を苦しめていたと今思えば、懐かしくもあります。

    親業に出会って、ずいぶん楽に生きれるようになりました。
    私に親業を学びきっかけをくださったのはウォーキングの先生です。レッスンのたびになんとかなるの哲学をなんとなく教えてもらって、バイブレーションを発してくださったことに感謝です。

    本当に望む道ならば、なんとかなるという哲学を心にもって生きていきたいとおもいました。
    ありがとうございました。

    ももこ


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    1. ももこさま


      パワー頂きました…というメッセージ有難うございました。

      おっしゃるように起こってくる出来事を「たいしたことではない」と、低いハードルで受け止めれば、その出来事に圧倒されることなく前進できますよね。

      そう!何とかなる!を大前提にして、答えを外に求めず、本当はどうしたいの?と、自分に尋ねていくと、踏みとどまるのか、前進するのかの答えをちゃんと自分は知っています。信頼できる存在です。

      ほんと、これまでの私たちは、出来事を大袈裟に捉えて ”何とかせねば!” “絶対に諦めてはならない!”と、習い性にしてきた価値観で、がんじがらめになって苦しんできましたよね。ハードルを低く見るのも、前進か後退かを決めるのもすべて自分! 正しい正しくない‥は無いんですよね。

      おっしゃる通り、自分が望む道ならば、”思っているよりもハードルは低いぞ”という感覚を大切にして,ウオーキングの先生から学んだ ”何とかなる哲学” で、生きていきたいものですね。お互いに生きたい人生を手に入れていきましょう。

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