2022年5月20日金曜日

あなたはどこに行ってもあなた自身といるより仕方ありません(その2)

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あなたはどこに行ってもあなた自身といるより仕方ありません
タデウス・ゴラス
Column 2022 No.108

 前回に続いてタデウス・ゴラスの「なまけ者のさとり方 」(地湧社)から、ゴラスの述べる真理を私自身の解釈を入れながら、更に紐解いていきたいと思います。以下で、紫色ハッチのフレーズ文章は「なまけ者のさとり方 」からの引用です。

 「生きものの基本的な営みは拡張する(広がる)ことと、縮小する(縮まる)ことである」…とゴラスは宇宙のしくみを説明しています。そして私たちの意識を出来るだけ広げて深めていくことこそが「悟りへの道」であると述べています。

この広がりを私たちは、意識の広がり、理解の深化、魂の広がりなどとして体験しますが、それをどう表現するかは各人の自由です。完全に広がりきったとき私たちは完全な意識の拡大、つまりすべてのものと一体になった感覚を体験します。そのレベルに達すると、時間を超えた至福感、意識や知覚、感覚の無限の広がりを味わうのです。(中略)すべてと一体化した魂はあらゆることを体験することができます。意識が広がっていけば、この宇宙に存在するすべてのものを体験できるのです。

どんな精神状態にいようと、この宇宙のどこにいようとあなたに与えられている選択は一つだけです。あなたの意識を広げるか、縮めるか。このどちらかしかないのです。それも今、あなたがいるところから始めるしかありません。

 前回に続いて、“悟りへと至る道”つまり“意識を広げていく・深めていく”ことについて考えてみたいと思います。

☆ 物理的に視野を広げてみる

 物理的に視野を広げると、意識も広がっていくのではないか…という想定のもとに、私の体験を通して前回のコラムNo107に書きました。

☆ まわりの世界をあるがままに見る(抵抗することをやめる)

 世界がどんなふうに見えるかは、私たちの使っているバイブレーションのレベルで100%決まってくると言います。バイブレーションとは、その人が持っている“思考の傾向や特性”と言ってもいいかもしれません。周りに起き湧いていることは、実はすべて中立で、正しい・間違っている…はありません。同じ事象が、自分のバイブレーション(考え方の傾向・習い性)によって、ポジテイブに見えたり、ネガテイブに見えたりするというわけです。

 自分が使っているバイブレーションに気づき、“抵抗”つまり自身の想念の癖から来る“価値判断”をやめて、何にも捉われず、心をオープンにして、あるがままに世界を見つめていく。その結果、意識は無限に広がり、広がるほどに宇宙のからくり(真理)が理解でき、自ずと人生は、至福感に満ちた味わい深く素晴らしいものになっていくのだ…と、伝えています。

☆ 人類への愛は“自分を愛する”ことから広がっていく

あなたが自分自身を愛するとき、実は、あなたは愛と共に無数の存在へと広がっていくのです。あなたが愛を広げれば広げるほど、あなたの内の存在も周りの存在も大きな愛になっていきます。どんなレベルにおいても私たち(人類)はお互いに繋がり合い、影響を与え合っているバイブレーションそのものだからです(中略)あなたの愛を広げ、深めれば深めるほどに、あなたは高く昇っていくのです。

 私たちは、ゴラスも言うように、他者を愛する前に、まず自分自身への愛を深く掘りさげていくことが先決です。ありのままでいる自分を愛し赦し、心が喜ぶことをいっぱい与えてあげながら、私たち一人ひとりが自分自身への愛をひたすら深め広げていく。自分自身への愛を深め広げるほどに、もともとつながっている他者(人類)へと、自ずと愛は大きく広がっていくからです。

真実の愛とは、あなた自身が自分のために行う行為なのです(中略)多少汚れていようと、腐っていようと、愛ほど清いものはないのです

 自分に正直に対峙していくと、罪悪感・無価値感・拒絶感・嫌悪感・虚無感・喪失感…等々が、折り重なっていて、私たちはそこを見つけては落ち込み、元気を失っているのが現実です。人間はお互いに決して上等ではありません。まず自分の中のその汚れていると思っている部分を受け入れ、そこから目をそらさず、愛し赦していくことしかありません。

自分の感情がどうしようもなく嫌で、それを愛するなんてとてもできないと感じるかもしれません。でも愛すると決心しなさい。嘘だと思っても“私はそれを嫌っている自分を愛している”と言ってみなさい

 たとえ自分の中の許し難い想念・感情・行動…があったとしても、決して見過ごさないで、まず自分が嫌ったり憎んだりしている感情をしっかりと見据えて「今日は理由のない虚しさでいっぱいです。虚しさに圧倒されている私をそのまま愛します。赦します」「今、私はあの失敗にこだわってくよくよしています。くよくよしている私をそのまま愛します。赦します」…あまりに苦しいとき、感じたくなくて見ないふりをしている自分もあるものです。それにすらも気づいて「見ないふりをして逃げようとしている私をそのまま愛します。許します」こうした自分自身への赦しをただ根気よく続けていくのです。

 事象を愛し赦すのではなく、それにまつわる自分自身の感情にフォーカスすることがポイントです。どんなにみっともない自分であってもその都度、本当の感情に気づいては丸ごと抱き容れるのです。魂が納得してくれるまで辛抱強く言い聞かせるのです。すると徐々にその感情が私たちを圧倒することは無くなっていきます。それだけで充分ですが、さらに手放したいと思うときも、決して追っ払うのではなく、感情は生きているのですから、大切な人を見送るような気持ちで、イメージで優しく手放していきましょう。自分自身への愛こそが「悟り」へと繋がる王道なのですから。

愛こそ悟りへの完全な道です。愛は常にすべての人に開かれています。何ものも愛の道を妨害する力は持っていないのです。この道を行くのだと決心さえすれば、もうそれだけでいいのです

理由などいらない。ただ、愛しなさい


*次回のコラムは2022年6月20日前後の予定です。

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2 件のコメント:

  1. 「事象を愛し赦すのではなく、それにまつわる自分自身の感情にフォーカスする」
    どこまで行っても自分の感情を見捨てることなく抱き容れるんですね。手放したい時は抱き容れて愛を持って手放す。

    他人には嘘をつけても自分自身には嘘はつけない···と聞いたことがあります。「どこに行っても自分自身といるより仕方ない」この面白い表現と繋がってるように感じます。
    どんな感情も抱き容れて行くと最強の味方が自分自身になって最強の愛を手に入れることが出来るということでしょうか·····。そしてもともと繋がっている人類へ自然に愛を広げることになる。

    机上で終わらせるのではなくやってみようと思います。有り難うございました。

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    1. MOONさま


      遅くなりました。

      おっしゃる通りで、どこまで行っても自分といるより仕方ない。…つまりいつもいつも自分の感情と一緒にいて見捨てることはできないと言うことですよね。。つまりそのままの感情を抱き容れて生きていくしかないということですよね。

      感情というものは一人ひとりの中に在る真実の存在です。見ないふりは出来ないのです。感情はいきものです。見ないふりをすれば追いかけて来ます。だから自分を愛するということは自分の感情を大切に感じてあげて、愛して赦していくことです。

      おっしゃっているように自分自身への愛は人類への愛へと広がっていきます。そしてそれが広がれば広がるほど悟りへの道(自己実現への道)へと繋がっていく…のだと、ゴラス氏は伝えているのですね。自分自身を愛する延長線上に自己実現(悟り)があるなんてワクワクですよね!

      MOONさんの「机上で終わらせるのではなくやってみようと思います」と言うメッセージが力強く伝わって来ました。

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