2025年12月20日土曜日

アンチ・エイジングを考える

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 下村亮子チャンネル『 TRUST YOUR FEELING - あなたの中の答えを信じて 』

Column 2025 No.148

 この所、アンチ・エイジングというフレーズをよく耳にするようになりました。アンチ…とは“抵抗する”と言ったような意味合いがあり、エイジング…とは“加齢”とか“老化現象”といった意味があります。つまり加齢現象をそのままに受け入れるのではなく、何か手段・対策を講じることで、加齢に甘んじないとか加齢を遅らせる…ことへの試みを現しています。

 とくに加齢を感じる年齢に差し掛かった私たちにとっては、興味をそそるテーマではあります。先日、長年付き合いのある友人と久々に会った時、いつもの元気がないので「どうしたの?」と尋ねたら「歳を感じるのよ…。ふっと鏡を見たら背中は曲がり顔には皺が増えて年寄り顔なのね。何だか嫌になって元気が出なくなったの…」と言うのです。実は私よりも随分若い人なのです。しかし気持ちが解って何だか心からの共感を覚えました。

 私自身、年齢を重ねてからの人生は“自分自身を試されるとき”と、理解していますので、生き方の本質を真摯に自分の心に問いかけたり、先達の知恵を借りたりしながら日々研鑽しています。加齢を感じる年齢となった時の生き方・心情をこれまでのコラムにも数回取り上げてきました(コラムNo.24No.87No.133)が、今回は加齢に甘んじない生き方をする為に今出来ること・・・と言った角度から纏めてみたいと思います。

 まず、アンチ・エイジング医学の権威者の一人と言われている、横浜クリニックの青木晃氏の医学的見地からの情報をお伝えします。以下三つのポイントを上げています。

1 バランスの良い食事
昔ながらの海藻類・発酵食品・豆・魚…等々。そしてワンプレートに白黒赤緑黄の5色を意識して取ること。食べる量は腹七分。
2 適度な運動
早歩きのウオーキングがお勧め。
3 生きがいをもつ
趣味や仕事をもつことは、いつまでも若さを保ち、アンチ・エイジングに大きく繋がる。

 青木氏が指摘している三つのポイントの中でも「生きがいをもつ」生き方は、私自身も強力なアンチ・エイジングの力があると実感していますので、このことについて私の感じていることを纏めてみたいと思います。

生きがいのある生き方をするために大切なこと

1 自分流で生きる
とかく私たちはつい他者と較べて、歳を意識したり羨ましがったり逆に優位に立ったりと、とても面倒な生き方をしていますが、“人は人、自分は自分”と言う自他分離感を持って、自身の変化・成長だけに注目することが大切に思います。つまり昨日と違う自分、成長した自分を見つめ続け、自信をもって自分流で生きていけたらいいですね。
 
2 “今ここ”に生きる習慣(コラムNo141
自分と対峙する時間をもつことはとても重要です。普段の生活の中でも瞬間瞬間“今ここ”の自分の心の位置に気づき、過去や未来を憂うといった無駄な想念を解放して“今を生きる”ことで、メンタルが改善され自律神経のバランスが整ってきます。自律神経が整うとホルモンや肌状態が改善されて、アンチ・エイジング効果が高くなると言われています。呼吸は休むことなく常に今です。そのため深呼吸は自分自身に返る方法でもあり、免疫力を向上させる方法でもあります。気づいた時にはどうぞ深呼吸を。

3 自分をいたわる言葉を(コラムNo.64)
自分に優しく大切に生きる。つまり自分自身への優しさやいたわりの言葉は最もアンチ・エイジング効果を高めてくれると理解しています。例えば“よく頑張っているね”。失敗しても“ドンマイ!ドンマイ!”。窮地に陥っても“大丈夫なんとかなる!(一休禅師)”。他者からの批判を受けたとしても“ま、いいか。それがどうした。人それぞれ(広兼憲史)”…のように。いつも自分軸に立って自分自身へ、心のこもった優しい言葉を送る。そして心と身体の休憩も心掛けてあげたいものです。自分を愛することは最も効果のあるアンチ・エイジング法です。

4 心が喜ぶことを果敢に(コラムNo.21No.38
いつもお伝えしている愉しい時間をもつことは、脳が活性化して幸福ホルモンであるセロトニン、ドーパミン等が増えることで自律神経が整い、アンチ・エイジング効果が発揮されると言われています。興味ある趣味に没頭したり、美味しいものを食べたり、心が休まる場所に赴いたり…すべて自分自身の心の癒しや心の元気につながります。心と身体が元気になれる“自分のパワースポット”などを、日頃から見つけておくといいですね。

究極のアンチ・エイジング法

 「欲求の五段階説」を唱えたアメリカの心理学者のアブラハム・マズローは、五段階の下位の階層が満たされるに従って最終的に一番上位の欲求、つまり「自己実現の欲求」に至り、“高次の自分に統合したい”と言う欲求が見えてくる…と述べています。つまり私たちはもともと“高次の神性とでも呼べるような本質を備えた存在”であることを、そのフレーズは示しています。

人間にとって老化することはアクシデントである
仏陀(釈迦)

 私たちの存在は私たちが考えているようなちっぽけな存在ではなく、釈迦が唱えているように、人間は本来、高次の存在で“老い”も“病”も“苦”もない世界にいるのが当たり前で、老化現象はアクシデントである…と述べているわけです。つまり“高次の自分に統合したい”と言う最終欲求が満たされたとき、私たちは願わずとも完璧なアンチ・エイジングを手にすることが出来るはずなのです。何故なら、その姿こそが本来の私たちだからです。コラムNo.24で書きましたが、私たちは無意識に“歳は確実に取って老いに向かうものだ”といった集合意識(社会意識)に色濃く影響されて生きているのです。集合意識に惑わされず今を生きていくことは重要なポイントです。

脳に「歳を重ねると老いる」という概念をインプットするから老いていく。
アンチ・エイジングの秘訣は年齢をカウントしないこと
並木良和

 内在している高次の自分を思い出して、そこに統合していくことこそが、究極のアンチ・エイジングに繋がれるのだということを、人類一人ひとりが理解した時、集合意識(社会意識)は丸ごと変容して、人類すべての人々が“生老病死”の概念を卒業し年齢を超えて、マズローのいう覚醒へのプロセスへと大きく進化していけるのではないでしょうか。

*次回のコラムは2026年1月20日前後の予定です。

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